2006/11/23

訂正(さて、)

2004年の台湾総統選挙に勝ったのは国民党ではなく、民進党の陳水扁なのでした。

で、すごい僅差(wikipediaによると得票率差僅か0.22%だったとのこと)だったもので、僕が台湾にいたときは選挙無効、総統選やり直しを求める国民党支持者のデモがすごかったのです。総統府前はバリケード封鎖され、拡声器、怒声、号泣し抱き合う女性支持者たち、と。ぼくはただの外ものなのですが、お前は民進党側か!とつるされてはなんなので、国民党の旗をもらって、ぷらぷらしていました。そこで、彼らを政治に駆り立てるこの恐ろしいほどのエネルギーはなんなのだ、とふと考えながら、ちかくの屋台で焼き鳥やお好み焼きみたいなものを食べながら考えていたもんでした。

帰りの飛行機で一緒だった件の民進党の幹部によると、台湾のメディアはほとんど国民党系、つまり中国本土側からの有形無形のバックアップを受けているそうで、そういわれてみれば、今回の選挙無効報道もずいぶんセンセーショナルな扱い(言葉はわからないけど)をしている雰囲気だったな、と。
だからメディアによる偏向報道を鵜呑みにした彼ら国民党支持者が狂信的になるのです、という短絡的な結論にはならず、まあ想像を絶する台湾人の苦悩と葛藤があるからこそ、政治にみなを駆り立てるのだとは思うのです。

しかしながらこの外側からの冷めたアナリシスは外の人間だからこそできることで、実際この「閉ざされた言語空間」の中にいると気づかないのです、ってそれって日本がまさにそうじゃん、と思うんだけど、まあそれはまた気が向いたときに書き留めるとしよう。

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